ベトナム・ハノイで技能実習生採用試験を行いました。

日本の人手不足は深刻さを増すばかりです。

東京なんかに行きますと、飲食店のホールスタッフが全員外国人なんていうのも珍しくありませんよね。

先日は同じく東京で陽気なアフリカンのコンビニ店員さんが歌を口ずさみながらレジ打ちしてました(笑)
私の知らないところで国際化はどんどん進んでるようです。

今や国内は少子高齢化。

就労人口が激減する中、弊社においても例外ではなく、人手不足は待ったなしの状況です。

現在日本には技能実習制度という枠組みがあり、海外からの実習生を受け入れ、技術を習得した後、本国に帰りその技術を生かすという制度があります。

弊社もこの制度を活用し、今回も新しい実習生の採用を求め、ここベトナムはハノイへ面接に行って参りました。

まずは到着するや、今回もびっくり!!

弊社の到着時間に合わせ、面接者全員が出迎えていただきました。

たどたどしい日本語ではありますがこういう風に迎えて頂きますと恐縮してしまいます。
異国の地で外国の方が日本語で話しかけていただけますと親近感を覚えます。

さて次は面接会場へ案内されます。

この日は日本の企業も数社面接に来られるとあって私が案内された部屋は通常は日本語教室として使っている部屋でした。

今日の面接は先程の6名です。

この中から2名を選ぶわけですが、まずは書類に目を通します。
履歴書とクレペリンテスト結果、並びに心理テスト結果も添付されております。

これだけで可否を決定するのであれば、本国からメールで日本の我が社へ書類を送っていただくだけで済むわけですが、 やはり人の採用となるとそうはいきません 。

通常、会社で行う面接と同様にじかに会って、目を見ながら話すことが大事だと思っております。

今回の6名も私に会うためだけに集まっていただきました。

中には幼い子を持つ女性もいらっしゃいます。

それでも日本の企業から募集件数がかなりある中で弊社の要項を見て、「ゆたか」で働きたいという方が数百 km 離れたベトナム各地から、ここハノイの面接会場へ集まってきてくれたわけです。

ありがたいですね。

よっぽど私の信用がないのか、お目付け役である本国の弊社女将が wi-fi を通じて同時に面談を行っていきます。

完全生中継ですね。(笑)

面接するみなさんはほぼ日本語は話せません。

採用が決まった段階でこの面接を行った日本語学校でスパルタ式に日本語を覚えるわけです。
集団で生活し寝食を共にし、朝から晩まで日本語漬けの生活が始まるわけです。

さて、いよいよ採用試験を行います。

私がこちらの学校にリクエストしたのが三つ。

まず最初は紙の枚数を数えるテストです。3分間の時間の中で速さと正確さを検証をさせていただきます。

紙は98枚用意してあるわけなんですが、果たして時間終了と同時に 何枚申告してくるのでしょうか?

二つ目が豆を皿からさらに写すテストです。
日本人と同様、同じ箸を持つ民族ですのでこの辺は器用さが問われます。

こうしてみますと若い子ほど箸を持つのが苦手なように見受けられます。
実際の試験をするとうちの子供もこうなのかもしれません。

三つ目がりんごの早剥きテスト。
ここでびっくりしたのが向く方向が日本とは逆なのです。
日本は手前に手前に向いて行きますがこちらでは外に外に向いて行きます。

これには驚き、笑いさえ出ました。

もちろん正確さや速さも大事なのですが私はどのテストも姿勢を拝見させて頂いております。
技術は慣れればどんどん早くなるものですが姿勢はその人の考え方や習慣が態度となって現れるものです。

中腰でテストに臨む方。要領よく皿と皿を近づけて豆を移動させる方。刃物の使い方は苦手苦手だけれどもなんとか一生懸命剥こうとする姿。

そんな姿をこの試験を通じて拝見させていただきました。

さてそんなで、採用を決定させていただいたのがこの3名。
皆さん緊張の中よく頑張っていただけました。

今度会うのが半年後、日本の我が社でとなります。

それまでの間、語学はもちろんのこと日本の文化、生活様式の勉強もモリモリだそうです。
かなり大変ですが頑張っていただきたいと思います。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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