飲食店は異業種からこそ学ぼう。美容室から考える発想の転換。

ある勉強会での一コマ。

日本全国から異業種の方が集まる中、たまたま美容室の経営者と席を共にすることとなりました。

そのお方。日本全国に数十店舗を展開されているそうな。
しかしまだ年齢もお若く、30代とのこと。

私の30代なんか右往左往していただけに、若くして成功されている様子を拝見してますと羨ましい限り。
もう一度時計のネジを巻き戻したいほどです。

さて、その社長に多店舗化のことについて根掘り、葉掘り聞かせて頂きました。

興味あったのは次の話題。

実は美容業界で多店舗化されているオーナーさん、皆さん苦労していらっしゃいます。

そう「人の問題。」

技術を伝授し、若い方を育て上げてこれからだと思った瞬間。
「社長、これ…….。」と言って、辞表を出すそうな。

要は独立されるのが非常に多いとのことなんです。

しかも、今のお客様リストをそのままこぞって持っていかれる。

なかなか、やるな〜!なんて、言ってられないわけで。

美容室のオーナーさんは辞表を出されたときにはそういったことを覚悟するとのこと。

こういったケースは飲食店ではありそうですが極マレ。

たとえ料理長が辞めても、味だけではない店の雰囲気やサービスがありますから、一気にひっくり返ることは早々ありません。

ただし、料理長とオーナーが対立して、ある朝お店に行ったら料理長が仕返しの意味も含め、下っ端の職人を全て抱えて退職してしまった…。

なんてことはあるんです。実際に。それも給料日の翌日。(笑)

そう考えるといかに信頼関係を築くかどうかということがポイントになりますね。

さて、話を戻します。

ここからが肝。

で、隣りに座ったオーナーはそういったことがないように採用時には独立願望の強い若手は採用しないとのこと。

殆どのスタッフが家庭のあるパートさんを採用するそうな。

私が思うにスタッフの主軸をパートさんにするとお子さんが熱を出したら休みになるし、そもそも休日や土日に働けない。

私「それでお店って回るんですかっ?」

社長「突発的なお休みはしょうがないとしても基本土日、店舗は休みなんです」

私「ええ〜〜!一番の稼ぎ時に休み?」

社長「はい、それでも売上利益の上がる仕組みとなっています。週末は営業しないビジネスモデルなんです。その代わりに雇用体制をしっかりすることで辞められる確率も下がりますし、そもそも顧客名簿を持っていかれることもないんです。」

50も半ばを過ぎた私の脳は凝り固まっているせいか、そういう発想がない(笑)
なるほどな〜、と思って会場を後にしたのでした。

当店はコロナ禍とはいえ、土日が稼ぎ時。

仕事を取るか?採用を取るか?

そこまで踏ん切れるかな〜私。(笑)

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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