外国人だって病気の時は寂しくなるもの。こんな時こそ母国の料理が恋しくなりますよね。

いつも頑張ってくれているベトナム人実習生のトゥイさん。

ここにきて、ダウンしてしまいました。
どうやら、風邪をこじらせたようですっかり参ってしまってます。

食欲もなく、かろうじて水分をとるくらいがやっと。

熱は収まりましたが咳、鼻水が止まりません。

よって、町内の病院へ行くこととしました。医療センター

日本人ならともかく、外国人を病院に連れて行くとあって、パスポートやらビザやら持って行きましたが最終的には保険証だけで済みました。

健康保険カード

問診票を頂いたのはいいのですが、スマホの翻訳アプリを使いながら1行ずつ彼女に聞いて埋めていきます。問診票

問診票

何分か待つと診察室に呼ばれます。トゥイ

先生とベトナム人のトゥイさんとの間に入り、通訳にならない通訳を私が行います。(笑)

結果、点滴を。ということになり、それを施せば大分元気になるとのこと。

所要時間は約2時間30分くらいとのことです。

奥のベッドに案内され横になると、細い腕に点滴の針がブスッと………。点滴トゥイ

そんな彼女をみていると可愛そうで、そしてあまりにもげっそりしているので、「何が食べたい?」と聞くと、「何も要らない」との回答。

「ラーメン?」

「イラナイ….」

私もそうですが病気になった時にはおかゆか、おじやがいいように、なにか母国のものが懐かしくなりますよね。

母の味とでも言うのでしょうか。。。

で、食べたいものをスマホの画像を見せながら再度聞きます。

すると、「シャチョウ、フォーガタベタイデス!」

エッ!「フォー?」

もちろん、この街にフォーをメニューに出しているお店なんかありません。

スマホで探すも20km先の帯広市にだって、見つからないのです。

であるならば、作るしかありません。(笑)

彼女が点滴を終わる頃の2時間30分後にはなんとか形にしたいなぁと思った次第です。

ただ、フォーと言えばとっさに頭に浮かんだのは「パクチー」。

これはアジアン料理に使うスパイス、コリアンダーの葉でフォーには欠かせないものなんです。

ここ北海道十勝は食物自給率1000%以上を生産する農業王国。

何でもありそうですが、さすがにスーパーの売り場には並んでおりません。

近隣のスーパーに片っ端から電話を入れます。
ところが一軒たりとも扱ってる店がありませんでした。

とりあえず、クルマを走らせ自分の目で確かめようとスーパーに突入。フクハラ

(パクチーの替わりに三葉でもいいかな。。。)三つ葉

なんて、パクチーをあきらめつつ、フォーに使う麺を探していると…

おお!こんなのがあるんですね。フォー

おまけに化学調味料不使用。フォー

それを買い込み、レジの長〜い列で待っているとふと頭に浮かんできました…
(もしや、道の駅の野菜コーナーならパクチー、あるかも…)

レジで会計を済ませ、クルマに乗り込むと即座にスマホで近くの道の駅にかけまくります。

すると……..

そのうちの一軒から、「はい、パクチーでしたら2束ございます。」と言う回答が。

「ではすぐ取りに行きます!」

とは言ったものの、その道の駅は片道40km。もう笑うしかありませんね。

ということで道の駅到着。(道の駅ピア21しほろ)ピア21士幌

入り口は入ってすぐさまこんなメニューが!(パクチー丼???)パクチー丼

売り場に行きますと、地場産野菜の宝庫。野菜

パクチー、ありました!!パクチー

でも、何でこの町でパクチー?ってことなんです。

これもパクチー。パクチー若布

カップ麺もパクチー入り。パクチー麺 担々麺

で、たまたま売り場に居た生産者の方とお話しをすることが出来ました。

聞けば、本州方面のエスニック料理店に大量に栽培、出荷してるとのこと。
特に本州の夏場の気候ではこのパクチーの栽培は難しいそうなんですって。

そこで依頼され、生産しているうちに加工品まで手を広げていったそうな。

時間がないので話半分で、とんぼ返り。

トゥイさんの待ってる病院へ向かいに行き、自宅へ直行。(あっ、彼女たちは私の自宅の2階に住んでいます。一人暮らしの女性の部屋に行くのではありませんよ。念のために………笑 )クルマ車窓

帰るやいなや、早速料理に取りかかります。

事前に会社に電話で用意をしてもらっていた蒸した鶏肉、ネギ、水菜、もやし、ごま、レモン、それに買ってきたパクチーを刻んで用意し、麺を茹でたらスープを投入。

トゥイゆたか fo-

あっという間に出来上がった、インスタントフォー。(良い器が無く、そばにしか見えませんが………)

トゥイゆたか フォー

お味はといいますと………。
(おっ、結構イケる!!)トゥイゆたか

彼女も大喜び。それをみた私も大喜び。トゥイゆたか

それにしても往復80km。

今日も思い立ったが吉日でした。(笑)

今日もいい日だ。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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