田舎の飲食店もグローバル化。その外国のお客様から「ご縁」とは?を教えて頂く。その2

ホームシックになりかけた外国人研修生のラムさん。

前回の話に続き、今日はその第二幕。

私が寝た子を起こしました(笑)

その日、閉店後に事務所に座っていると女将が私に言い始めます。

「あのさ、今日お客様でベトナムの方が来られてね……………。」

その話を聞いた私は即座に反応。「ナニ!!」

ここから先、皆さんならどんなアクションをされますか?(笑)

いても立ってもいられない私は「これは偶然ではない、このタイミングでお客様としてベトナムのお客様が来て頂いたのはチャンスだ!!」ととっさに思いました。

逆に女将を責め立てます。

「なぜその時に私に言わないの!!どうしてそのままお返ししてしまったんだ!!」と。

あっけにとられる女将。

そこで、ぼそっと言い始めます。

女将「確か町内のキャンプ場のコテージに泊まってるみたい………。」

私「エッ?」

女将「札幌でレンタカー借りて、これからそのコテージに帰るって………。」

私「じゃ行こう!」

女将「どこに?」

私「コテージへ!」

女将「これから??」

私「うん、これから!」

女将「もう夜の11時回ってるのよ。」

私「大丈夫!まだ起きてる!」(根拠のない自信です。)

あっけにとられてる女将の手を引き、そして先程のラムさんを車に乗せ、途中に立ち寄ったコンビニでご挨拶替わりのビールとつまみを買い込み、コテージに向かったのでした。

私は今日、店に来ていただいたの偶然ではなく、必然と思ったこと。そしてなんとかこのご縁を活かし、今いるラムさんとの橋渡しになって頂ければ……。と勝手な思いで行動を起こした次第です。

私の力不足で悩んでいるラムさんをこれ以上は見ていられなかったので、こんな夜更けに失礼とわかっていながら車を走らせたのでした。

さて、コテージに着いたものの5棟ある宿泊棟のどこにいるか全くわからず(笑)

ましてや深夜。3人が右往左往することに。

まず最初に「札幌からレンタカーで………。」とあったので、駐車スペースに停めてある札幌ナンバーの車をiphoneのライトを照らしながら探すと、どれも札幌ナンバー。(汗)

こうなったら、深夜のコテージに電撃訪問しかありません!(我ながら、失礼極まりないです。)

リビングからカーテン越しに灯りが見えてるコテージが4棟。

そこに的を絞り、一軒、そして一軒。探すこととしました。

「こんばんは………。失礼します。ベトナムの方ですか?」とドア越しに挨拶。

当然向こうはビックリしてます。

「だ、誰?こんな夜中に!」と、こんな感じでしたが、めげずにノックを続けました。

結果.……。

1軒目、日本人グループ。(×)

2軒目、日本人グループ。(×)

3軒目、香港人グループ。(×)

4軒目、日本人グループ。(×)

5軒目はさすがにライトが消えているため、私といえでもそこまでの勇気はありません。

そうこうしているうちに3軒目の香港人グループのご主人らしき方が外に出てきたではありませんか!

女将「なんか、怒ってるよ!わっ、こっちへ来た!!」
と、言うなやいなや。。。。

「アーユーオーケー?」「ノープロブレム?」と私の方へ駆け寄ってきました。

イヤイヤ、焦りましたね。。。

「オッケー、オッケー」と、なんとか片言の英語で話し、事なきを得ましたが。

さて、これだけ探してもうダメか。万事休す!

(多分、5軒目の電気が消えているコテージがそうなんだろうな)

と、あきらめて帰ろうとした時に女将が。。。

「そういえば、あっちの方にも別な棟があるんじゃない?」と言いだします。

(そんなのあったっけ??)と内心思いながらクルマを走らせます。

そのありそうな方向に5分くらい走り回ると………。

ホントだ!ありました!!

うっすらぼんやり窓から明かりが漏れています。

確かにあったのですが、また同じ思いをするのでは………。

と恐る恐る一軒目を訪問すると。

ナ、ナ、なんとお会いできたのです!

先程のお客様に!!

ラムさんも感激で涙を流し、先程の続きを話し始めます。
私も初めてお会いしたので名刺を渡し、先程の御礼と電話番号を聞き
年内中にまたお会い出来るよう、連絡先を取り付けることが出来ました。

時間が時間だけに、お土産のビールとつまみを置いて早々に失礼致しました。

嫌な顔一つせず、ご対応頂いたのには感謝です。

最後に彼らから言われた一言。

「これもご縁ですから。」と。

は?

私は「ご縁」という言葉を使うのは日本人だけかと思いました。

まさにビックリです。

ご縁を通じ、「ご縁」を勉強させて頂きました。

最後にみんなでパチリ。

ベトナム人

また会うのが楽しみです。

毎日がドラマより面白い。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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