飲食店のおしぼりに見る、オーナーの考え方。紙おしぼりvs布おしぼり。

「ゆたか」のおしぼりは現在「紙おしぼり」を使っています。

 

以前は綿100パーセントのおしぼりを使っていて、洗って、すすいではほんの少しの柔軟剤を入れ、一本一本手で丸めておりました。

 

わたしは幼少の頃から「お手伝い」と称され、家業であった今の「ゆたか」の前身である「豊寿司」のおしぼりを毎日丸めさせられれました。

 

バケツ一杯の洗ったおしぼりを丸め終わる頃には、手のひらがふやけ、真っ白になっており、子供ながらに嫌でしょうがなかったのを昨日のことのように覚えております。

 

当時は嫌でしょうがなかった業務のもう一つの仕事が「寿司醤油のたれ瓶入れ」

 

こちらは一人前のたれ瓶に出汁で割った寿司用醤油を素手で詰めていくというもの。

 

当時は薄手のゴム手袋なんてありませんから、たれ瓶に寿司醤油を詰め、つぎからつぎへと蓋をして洗う、という作業を繰り返したものでした。

 

こぼれた醤油が手に付き、終わる頃にはかゆくてかゆくてしょうがなかったですね(笑)

 

話が脱線しました。

 

しかしながら、最近は人手不足の折、なかなか洗って丸めるという作業が難しくなって参りました。

 

代替案として「貸しおしぼり」という話も社内で出たのですが、臭いがあったり、風俗店で使った物を使い回ししてるおしぼり会社もあるってことをうわさで聞いたりで、こちらもNG。(ただし、全てがそうだというわけではありません)

おしぼり

 

昨年行ったニセコのイタリアンではこんなおしぼりも………。

圧縮おしぼりと言って、水分を吸わせるとムクムク体積が増えるというもの。

ビジュアル効果満点です。

 

さらにさらに。。。。

先日行った焼き鳥屋さんでは日本手ぬぐいをおしぼりとして出しておりました。

これは久しぶりにやられた〜という感じです。

日本手ぬぐい

これらはオーナーさんのセンス。

 

皆さん工夫を凝らしてますね。

 

こんなのを見せられて勉強させて頂いた今、紙のおしぼりを出すのも………。

 

そんなことで折衷案として出てきたのが「高級紙おしぼり」

 

何だ、結局は紙おしぼりじゃない!って?

 

いえいえ、チョットこの紙おしぼりは違います。

ゆたか高級おしぼり

地の厚さは通常の紙おしぼりとは比較にならないくらい厚くしっかりとしたもの。

 

風合いも良くパッケージも和紙で出来ていておしゃれ。

 

何よりも、京都の会社から取り寄せております。

 

高級車を扱う某レクサスではこのおしぼりを使ってるショップもあるくらいしっかりとしたブランドのおしぼりです。(柄が数種ございます。)

ゆたか高級おしぼり

ならばということで、積極的に取り入れました結果、お客様からの………特にご年配のお姉様方からの評判も上々です。

 

お客様が使った後は、洗濯機で洗って、バックヤードの窓ふきやダスター、壁の汚れを落とすのに使い、そのままゴミ箱へポイ。

 

ものすごい強度でしっかりと2次活用させて頂いてます。

 

ところが一つだけ悩みがあります………。

 

このおしぼりの話を聞いたご年配のおばちゃま達がゴソっと持って行ってしまいます。(汗)

 

こんな感じでテーブルに置いておくと、あるグループご一行様が帰られた後は空っぽに………。

ゆたか高級おしぼり

あ〜あ、今日も空っぽ(笑)

 

どうかこれだけはご容赦下さい。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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