焼き鳥専門店に見るブランディング。大手ではここまでは真似できない!〜個店の大逆襲。【前編】

先日のこと、東京の社長に案内されていったのが今回のテーマである焼き鳥店。

私はアルコールはからっきし駄目。
酒飲みでもないので、ひとりカウンターで串をつまみながら一杯………。ということはしないし、専門店にはそうそう足を運ぶご縁がこれまでありませんでした。(そういうシーンは格好いいなぁ、と思ってあこがれはするんですが。)

しかし今回は「ブランディング」という観点で非常に勉強になりました。

この「ブランディング」

昨今、この言葉が大手企業を中心にさかんに取り組みをされているご様子。

ブランディングの解釈については色々ありますが一言で言うと、“企業価値を高めるための活動”ともいうべきでしょうか?

まず、そもそも“ブランドとは?”というところを定義致します。

弊社でよく社員さんに社内大学で説明するのは、同じ商品をもらうのでも超有名百貨店の包装紙と、どこだかわからない包装紙にくるまったものとを比べた時に単純にどちらが価値を感じるか?ということを伝えています。

視覚はもちろん、五感で「あの商品は素晴らしい!」「あの会社は素晴らしい!」と感じることが出来るもの。
または名前を聞いただけで商品名や品質、時には色や匂いまでを感じ取れる……と言った方が良いのかもしれません。

そういうブランドが世の中にはたくさんありますよね。

ファッション業界ではルイヴィトンやグッチ。スポーツ業界ではアディダスやプーマ。スマホではアップル………。などなどと数多くの企業がこのブランドづくりに成功しております。

ただ、弊社のような中小企業にも満たない「零細企業」はなかなかそこまでの活動が出来ないのが現実です。

いま目の前に来て頂いているお客様に精一杯のお料理と、おもてなしをするのが日常業務となり、夜にはヘトヘト……というのが小さな飲食店の現実ではないでしょうか。

たまたまその日は東京で活躍されている社長に、何気な〜くお誘い頂き、案内されたお店が非常に素晴らしく、勉強になったのでご紹介致します。

場所は東京都の浅草橋駅のすぐ近く「味道」(みどう)というお店です。

入り口はこのようにしっかりしたたたずまい。和を感じさせますね。

「焼鳥」という看板も小さめで高級感があります。味道入り口

杉玉(すぎたま)杉玉

重厚な入り口ドア

しめ飾り

熊野地鶏を使ってるらしい………

メニューはこんな感じ。決して多くはありません。味道メニュー

オープン時間より早めに着き、玄関先でいろいろと観察させて頂きました。

いつも思うのですが、一人のお客というより同業者目線でみてしまう私。(笑)

穴の空くほど観察してしまいます。

外観はこんな感じ。この辺はオーナーさんのセンスが光ります。味道入り口

料理屋さんは胃袋に入れる料理も大事なのですが、この辺の演出から一人のアーティストとしてお客様に高揚感や期待感をどうお伝えするのかを考えなければならないと思うところです。

ただ逆に、入り口や店舗が素晴らしくても料理や接客が「あれっ!」と思うお店もしばしば。(笑)
この辺は自戒の念も含め、課題とするところです。

今回は店内にご案内されるまでは正直、特別な期待感は持っていませんでした。

まさかこの後、「飲食店のブランディングとは?」を私に投げかけてくれる展開になろうとは………。

【後編】に続きます。

YouTube動画毎日配信中です!

banner

この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

詳しいプロフィールはこちら