ベトナムは日本人が住むには快適だろうか?〜ハノイ研修(日本食料理人の海外展開事業編)

この日のハノイ。気温15度。
やはり寒いです。

今日は朝イチでマーケットにいった後、かなりボリューミーな内容。
駆け足でプログラムを消化していきます。


■JETRO ハノイオフィスにて研修

ハノイの霞が関である官庁街に日本の政府の出先機関の一つでもある「JETRO【ジェトロ】」があります。
いわば、日本と海外の商取引の橋渡しをしてくれる機関で様々な現地情報を持っています。

今回は参加した農水省の事業の一環とあって、普段は入ることのない事務所内部までご案内頂きハノイの商取引、及び外食事情をご説明いただきました。入り口もかなり敷居が高そうです。

事務所内はベトナムの地図が数枚。人口密度や分布図などの商業マップも掲示されています。

所長さんを始め、職員さんも良い方。フランクにご説明いただき質疑応答を交え、約一時間程度ではありましたがベトナムの現状など、詳細なお話を伺うことができました。

■Lotte Mart Ha Noi(ロッテマート)
キムマーエリアにあるロッテセンターは、ハノイで2番目に高 い65階建ての建物で、その中にデパート、ホテル、レストラン やスパが入った複合施設です。

地下1階が、スーパーのロッテマート、1~6階が デパート、 8~31階がオフィス 33~64階がホテルになっていますが、今回は地下のロッテマートを視察いたしました。

韓国資本の会社だけあり、韓国製の商品がずらっと並びます。

ミドル層以上がターゲットとなっており、価格も少し高めです。

お寿司なんかは充実しています。ASEANの方大のお寿司好き。

ネタもオリジナルすぎてわからないトッピングもありますがそれらしく盛り付けられています。

139,000ベトナムドン。日本円で700円弱といったところ。現地の一般の方はなかなか手を出せない価格帯であります。

先日行ったタイでもそうでしたがASEANの食料品売場ではこうした水槽をどこも設け、活魚を扱っています。

ロブスターなんかは1尾3,500円位で売られております。

やはり淡水魚が多いですね。

りんごは日本のものに比べると少々小ぶり。

日本では高価な、南国のフルーツなんて山積みになっています。

ケーキなんかもカラフルにディスプレイされてます。

ケーキの価格が日本円で300円位。現地にしてみれば高級品です。

この日の研修まだまだ続きます。
ハノイ市内の日本食材マーケットに見学です。

一通りの食材が並んでいます。価格は大体1.5倍から 2倍くらい。

日本米なんかもしっかりと売られております。

日本からのドリンク類も豊富

流通が発達したおかげでアイスクリームも販売されております。

お惣菜や

お弁当もあります。

食に関して、日本人が暮らすにはさほど苦にならないようです。

場所を移し、今度は日本食レストラン街で外食ビジネスをされてる日本人オーナーに直接お話を伺えることに。

食事を交えて色々なお話を伺うことができました。

この社長様、お店も何業態かされていますが、どの店もとてもハイセンス。後進国のレストランに来たことなんか感じさせません。

図々しくキッチンも視察。

言葉の壁がありますが皆さん日本語で「コンニチワ」と挨拶してくれます。

現地でのベトナム人の定着率は3年。
フィーが良ければ直ぐに他の企業に移ってしまうそうです。
なかなか企業に対してのロイヤリティーは生まれづらいとのことでした。

そんな現地の方々を雇用され、経営されるのはなかなか難しいとのこと。
実際に、各セクションのトップはすべて日本人で固められておられます。

また年功序列が介在し、たとえ上司でも自分のほうが歳上であればなかなか言うことを聞かないこともこの国の特徴だそうです。

面接の時の採用がいかに大事化を語っておられると同時に「何が置きてもおかしくない国」「日本では想定できないようなことが起きる国」ということもお話されてました。

ただし、文化や慣習が違えども最終的には「ひと対ひと」。普段の飲み会を通し、親睦をされるなどの努力をされている御様子でした。

物価が安く低賃金だから、出店しやすい。なんて考えでは障壁が多く。
日本人以上に「働く」「仕事をする」ということの意味付けを共有しなければならないと、感じた次第です。

非常に内容の濃い一日でした。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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