ベトナム・ハノイにてチュビロン(ホビロン)を食してきました。

昨年の農水省事業「日本食料理人ASEAN」参加の際に果たせなかったことがいくつかあります。

今回仕事でベトナムに行くことができ、ようやくリベンジする機会をいただきました。

今回は逃げも隠れもしない!!これは挑戦するしかない!

そんなことで体を張ってまいりました。

平成最後の体当たりブログ第2弾!

「チュビロン」

チュビロンとは、ニワトリの有精卵(場所によってはアヒルも食べるようです)ですが、孵化をしかけの形がほぼ出来上がっていて目も、口も、うぶ毛も生えています。(笑)

鍋で茹でて、適当に火が通ったところで殻を割って、中のひよこを食べるわけです。

昨年の暮に、農水省の招待で来たときには皆さん料理関係者といえども一切口をつけることさえできませんでした。

見ただけでノックアウトされた感じです。

今回はベトナムにノックアウトされっぱなしは日本男児の恥と思い、再挑戦した次第です。

で、ベトナム人ガイドのグエンさんに連れてこられたのがこちら。

歩道に並べただけの調理器具。決してきれいとは言えない即席の厨房です。(笑)

おまけに一部の肉は水の中に漬け込んであります。

冷蔵庫なんかはあるわけがなく、たらいの中の水に肉が入ったまま。(冷やしているんでしょうか?)

手洗器なんかあるわけもなく、どこから水をくんできたのか?
ましてや、そもそも手を洗って調理してるの?冷蔵庫は???(笑)

そんなことを考えたら、この国では何も食べられませんし、生きてはいけません!(キッパリ)

ガイドのグエンさんでさえ、あまりの綺麗さにテーブルを拭いております(笑)

郷に入っては郷に従えです。

しばし、ベトナムの文化に触れたいと思います。

注文して、すぐさま鍋から器に盛り付けた念願の(?)チュビロンがやってきました。

もう笑うしかありません。

からはすでに割ってあり、ボイルしただけの状態。
毛細血管のようなものが見えます。

完全に孵化してます(笑)

味付けは生姜と塩のみ。

よって、存分に素材の味を引き出してくれます。(怖)

こんなときはソースか醤油なんかをたっぷり掛けて、味を判らなくしちゃいたいくらいです。

まずはグエンさんが食べ方の見本を見せてくれます。

グエンさんからは「中は割らずに口に入れたほうがいいですよ。」と言われたのですが、怖いもの見たさ。恐る恐る中を割ります。

出てまいりました。

可愛い目とくちばしらしきものが。(笑)

まずは白身を食べます。

なんとも言えない食感です。例えるならば、噛み切れないイカを食べるのですが、噛んでるうちに食べ切れてしまう食感……..。とでも言ったほうがよろしいでしょうか。
なんとも言えない弾力が襲ってきます。

我々が普段食する「ゆで卵」とは異次元です。

続いて、黄身。

濃厚です(笑)

ほんの少し口に入れましたが卵の黄身が濃い。おまけにパサパサ。

これ以上食べ進めるのは私自身が危ないので思わず箸を置きました。

……….もう無理(笑)

ここまでを動画でまとめました。

…………….しかしながら、ガイドのグエンさんに「シャチョウ、ザンネンネ。セッカクベトナムニキタノニ…」

そう言われると、私の中でまた闘志が蘇ります!

再度挑戦!!

食べかけのチュビロンに、生姜と塩をふりかけ口に入れます。

「コリっ」なにか硬いのですが弾力のあるものが歯に当たります。出来かけのクチバシでしょうか?(笑)

それとも頭蓋骨かな….

加えて、なにかトロリとした肉になりかけのクリーミなものが私の舌に絡みつきます。(泣)

ヒヨコがいると思うと、これ以上咀嚼(そしゃく)を続けることはできません。

しかし、食べないと日本男児のハジになる。。。。

食べ物を目の前にしてこんな事を言ってはいけませんが、もう拷問状態。

味わいたくなくても、ヒヨコが口の中で勝負を挑んできます。

もう限界…….。

あとは、水を一気に流し込みます。

完食!

TAKE2、リベンジ編動画です。

隣りにいた、どこぞのお姉さんは、その一部始終を見てゲラゲラ笑っておりました。

食を扱う人間として興味はあったものの、正直きつかったなぁ。

1個35円。日本の観光地の温泉卵より安いです。これを読んでるあなた。お一ついかがですか?(笑)

それにしても、この「食」に対する貪欲さ。

ベトナム国民に脱帽です。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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