飲食店は厨房づくりで売上が決まる。回転率をいかに上げるかがカギ。

厨房は飲食店の店舗作りの中でも重要なウェイトを占めております。

私自身も今までいろんなお店の立ち上げやリニューアルをお手伝いいたしましたがここは設計士の先生が厨房プランを持ってきても、すぐさま「YES」とは言いません。

厨房がうまく機能しないと料理提供が遅いばかりか、無駄な動きが生じ人時生産性におおきな影響を及ぼします。

タイトルに有るように「回転できない」「うまく回らない」という状況に陥るわけです。

しかしながら大方のお店が設計士の言うがままとなり、店舗デザインに重きを置き、厨房設計が隅に追いやられるなんていう話も少なくありません。

確かに店舗デザイナーにまかせっきりになると、見たくれはかっこいいお店ができますがオープンしてみると、厨房が機能せずにてんやわんやなんてこともよく耳にいたします。

そこでまず厨房作りで大事なのが、

①どんなお客様に
②どれぐらいの客単価で
③どんなメニューをご提供するお店なのか?がポイントになって参ります。

これに基づいて設計されたお店がいかに少ないかと、しばしば感じる次第です。

おかげさまで私も全国の飲食店オーナーさんとお付き合いがあり、実際に各現場である厨房を拝見させていただきますと
この話題に触れる度、10人中6人くらいの料理人さんからため息が漏れることがあります。

基本的に厨房には大きく分けて「アイランド型」のキッチンと「バックシステム型」のキッチンに分かれます。

前者はよくご家庭なんかにあるアイランド、つまり離れ小島のようにシンクとは別に盛り付け台があって、最近流行りのシステムキッチンのようなレイアウトになったスタイルです。

一方、後者のバックシステム型は機能的に作られ、歩く歩数も少なく一箇所に立って全ての作業が賄えるに近い形にレイアウトされたキッチンを指します。
潜水艦や軍艦などのキッチンはまさにこれ。狭いスペースで効率よく機器が配分されています。

それぞれメリット、デメリットがありますが大きくはアイランド型は大量調理向き。集団給食や宴会料理をこなす厨房に向いているのに対し、バックシステム型はアラカルトメニューを一品一品こなすのに優れております。
イートインを中心として営業をするお店であれば、断然バッグシステムが他に勝るものはありません。

コロナ禍とはいえ、腕のいい料理人さんを見つけることが難しい時代になって参りました。

それをすべて補えるというわけではありませんが、最新の厨房機器を揃えたりレイアウトをしっかり組むことで、ポッカリ空いた穴を埋めることができると思う次第です。

料理人さんが培った、「カン」「経験」を新型の厨房機器のメモリー機能にインプットさせ、何℃で何分というTT管理(T=Time『時間』 T=Temperature『温度』)をし、キッチンの三種の神器と言われるスチームコンベクション、真空包装機、急速冷却器等を使いこなすことで、かなりクオリティーの高い料理に仕上げることと思います。

最初に戻りますが、①どんなお客様に②どれぐらいの客単価に設定し、③どんなメニューを提供するかでキッチンのレイアウトは大きく変わってまいりますので、そこを念頭に置いたゾーニングをすることが大切です。

また、厨房の面積はできれば店舗面積の40%は確保したいものです。

地価の高い東京の飲食店なんかは厨房の通路幅が50cmにも満たないところを何件か拝見させていただきましたが、あれはあれでしょうがないのかもしれませんが、そこで8時間から10時間以上スタッフが従事することを考えると、通路幅は最低でも60cmは欲しいところです。

店舗を作る時には漠然としたメニューは想定していても、どのメニューにどの厨房器具をどれぐらいの頻度で…….。
という風に考えながら設計される方は少ないかと思います。

今一度メニューをいかに厨房器具とリンクさせ、効率的な効率的で生産的かつ快適に近い厨房設計を心がけましょう!

最後に。
この記事を書きながら衝撃的だった映画を思い出したのでご紹介したいと思います。

興味のある方はぜひご覧ください。

マクドナルドハンバーガーの創設期の映画です。
「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

ネタバレになってしまいますが、いかに早く提供できるかをシュミレーションするために、テニスコートにチョークで書いた厨房機器をレイアウトさせ、動線を確認するさまは鳥肌モノでした。

世界を制する外食店はそこまでやるのです。

機会がありましたらぜひご覧ください。

一人で考える、から「一緒に考える」へ。
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この記事を書いた人

鈴木 賢司

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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