飲食店のベンチマーク。こんな時代だからこそ他店から学べ!

質問
あなたの会社では定期的に社員さんに対して、他店舗視察(ベンチマーク)を行っていますか?

こう質問されると大方の飲食店が「やっていない」とか「食べ歩きならやってるよ」なんて答えが帰ってきそうです。

これは同業の飲食店に限らず、異業種へのベンチマークこそ大きな学びとなると思うのです。

同業の飲食店に行って「美味しい」「まずい」を見に行くのであればベンチマークなんかやらないほうがいいです。

味は十人十色。そんなことよりも…。

その会社は
・誰を対象に商いをしているのか?
・お客様は何をそのお店に求めているのか?
・お店の売りは何なのか?
・次の来店へのアプローチはそうしているのか?

そんな観点を考えると私は他業種から学ぶことが非常に多く、勉強になることがたくさんあると思うわけです。

飲食業だと同じ慣習にとらわれてしまいますが異業種は商品が違うのはもちろんのこと、顧客も違えば、アプローチの仕方がまったく異なり、「これってうちの店で使える…。」なんてことが結構あるんです。

たとえば、「100円洗車」と称してお客様の車を洗っている自動車販売会社の社長は利益がないどころか赤字の洗社という作業を通じて、お客様の車検情報をゲットし、次に結びつける。というお話を聞いたり、着物業界の社長からは売上を上げるために顧客から顧客への「紹介制度」というものを確立して、高単価な着物を販売されていたりと、なかなかユニークなことを皆さんされています。

これって、その業界では慣例なことかもしれませんが我々飲食店従事者が聞くと非常に新鮮かつ、驚きの内容でもあるわけです。

そんなことでつい先日、弊社社員2人にあるお菓子屋さん2軒をそれぞれベンチマークさせ、違いをレポートとして提出させた次第です。

こういったことを年に数回、社内教育の一環として行っているわけですが、ベンチーマークの飲食費用代金は課題として提出するレポートと領収書とを引き換えに渡しております。

あらかじめ私が2店舗の違いについて答えを言ってしまうと勉強にならないので、一切私の視点は伝えておらず、あくまでも本人たちが客観的に思ったことをレポートに書かせるようにしています。

つまりテーマだけを与えて、考えさせるということですね。

そんなことで今回のレポートは驚愕でした。

2軒のお菓子屋さんに行ったまでは良かったのですが一軒目では菓子店2階のレストランでパスタを食べ、2軒めの菓子店では2階のカフェでスイーツを食べてきたというもの(笑)

19歳と24歳ではしょうがないか。。。。
とは思うものの、もう少し課題を明確にしなかった私にも反省。

2軒のお菓子屋さんがあれど「何を売っているのか?」という設問に対しても、ふたりとも「お菓子を売っている」という、ストレートな回答(笑)

(いやいや、お菓子を通して「何を売っているか?」という回答を期待したのです…。当然、「だんらん」「愛」「革新」「伝統」とかのキーワードが来ると思ったものですが、期待はずれ。)

レポートはもちろん早朝勉強会の場で全員に向けて発表させ、その後私が解説を加えます。

なかなか、不本意な回答も多いのですが3年目以降の社員さん達はこの辺の回答も見事に的を得るようになってまいります。

教育は時間がかかりますが、掛けた時間分、会社の肥やしになるはずです。

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この記事を書いた人

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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