十勝・池田町を代表する「ワイン祭り」。でも今年は牛の丸焼きが見られない!?

毎年10月第一日曜日はワイン祭り。

閑散とした街も、この日だけは違います。

日本全国から5,000名のお客様が地場産牛肉と十勝ワインを求めてやってまいります。

牛肉の丸焼きをはじめ、十勝牛の焼き肉やハンバーグ、ソーセージ、地元の味覚が満載に加え、十勝ワインも飲み放題。

今年は10月7日に行われる予定だったのです…
ワイン祭り

ワイン城をバックに十勝平野を見渡す高台の上で、ローケーションも最高なんですが。。。
ワイン城

な、なんと、中止!

台風の進路のことを考え、熟慮の結果だそうです。台風

残念。

このワイン祭り。今年で45回を迎えるわけですが、今から遡ること12年前までは私も現役の「青年部員」としてこのイベントの大役を仰せつかってました。

そのメインとなるのが先程の「牛の丸焼き」

そのセクションの調理責任者を十年ほどに渡って務めさせていただいてたわけです。
(私が長としての実績があるわけではなく、ただ単に飲食関係者が部員に少なかったから…というのが理由です。笑)

ローストチキンならどうやって調理するのか、想像できるかもしれませんが「牛の丸焼き」でございます。

皆さん想像つきますか?

焼き上がりはこんな感じです。
丸焼き

牛を屠殺(とさつ)した後、頭と皮を剥がれ、内蔵を除去した牛肉を真ん中から半頭にバサッとカットします。

肩側からお尻にに向かって、串刺しにします。
この状態にしたものをイベント前日に用意いたします。

で当日。

朝2時から作業が開始されます。

保冷車にて昨日仕上げた牛肉がワイン祭り会場に運び込まれます。
(以下、十数年前の画像のため画質が悪いのはご容赦下さい。)
丸焼き

最近では少なくなりましたが、当時はこのイベントをパクろうと日本全国の自治体や青年団がベンチマークにやってきたほどです。

クレーン車を使い保冷車から架台(かだい・丸焼き用の牛を乗せる台)に移動します。丸焼き

その間、別部隊は炭の火起こし。もちろん炭は地元池田町の名産品「本郷林業」さんの備長炭を使います。
炭おこし

架台に乗せ、その真下に先程の炭をセッティングします。
丸焼き

ぐるぐる回しながら焼き上げると思ってる方が大多数。(笑)
そんなことは致しません。まず最初に脂を落とすため、外側をしっかり焼いていきます。

下からあぶり焼きにするために、液体となった脂がボトボト落ち始めます。
この間約90分。風などに影響されないようトタンを被せ簡単なオーブン状態にいたします。
丸焼き

ある程度になったら今度はお腹側にひっくり返し、同様に焼いていきます。
丸焼き

ここでも脂がボタボタと落ち、その脂に火が引火し一瞬で牛肉に燃え移って丸ゴケ…なんてことにならないようしっかりと見張っていきます。

これが一台だけの作業ならいいんですが、イベントの「目玉」ですので4台〜5台(牛2頭半分)をセッティングし、常に目を光らせてまいります。

そんなことを繰り返しながら、トタンを開けては角度を変え、まんべんなく焼き上げていくんです。

半分くらい焼き上がる頃にはしらじらと夜も明けて参ります。(笑)
丸焼き

で、焼き上がるのが朝8時過ぎ。

午前10時の開場と同時に丸焼きは長蛇の列となりますので、事前準備という事で30〜40分前には焼き上がった丸焼きをさばいていきます。

切りやすいブロックに切り分け、そしてそれをさらに食べやすい大きさにカットしていく。
丸焼きカット

だいたいひとり120gを目安にトレーに入れていきます。
牛の丸焼き

味付けは塩コショーのみ。

とは言っても、炭で燻(いぶ)されていてなんとも言えない風味が漂うんです。

午後1時を回る頃には概ね売り切れてしまうこの「牛の丸焼き」

最後は骨だけに(笑)
牛の丸焼き

来年こそは天候に恵まれるといいですね。

この記事を書いた人

鈴木 賢司

鈴木 賢司

昭和41年生まれ。地元高校を卒業し札幌東京へフレンチを志し修行。

家業である実家の飲食店に帰って20数年。気がつけば社長でした(笑)

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